読書

やぶつばき 立原正秋

昭和57年8月25日発行 昭和59年2月25日6刷 新潮文庫 赤煉瓦の家(「文学界」昭和36年8月号) 四月の雨(「文学界」昭和37年3月号) くれない(「小説新潮」昭和46年1月号) 埋葬(「新潮」昭和46年10月号) やぶつばき(「文藝春秋」昭和48年1月号) 猷修館往…

薪能 立原正秋

昭和45年6月20日初版 昭和56年5月30日18版 角川文庫 薪能 (「新潮」昭和39年5月号) 四月の雨(「文学界」昭和37年3月号) 情炎 (「新潮」昭和40年7月号) 焼けた樹のある風景(「文学界」昭和40年12月号)) この「情炎」が、前の日記↓で見つけた映画のよ…

永い夜 立原正秋

1979年9月15日第1刷 1990年1月17日第24刷 講談社文庫収録されている短編は、以下のとおり。初出は不明。オナニー猿みたいな人ばかり出てくる。 渚通り 狂い花 曠野 双頭の蛇 永い夜 裏表紙のキャッチコピーに、こうある。 官能の行きつく果てに横たわる生の…

埋火 立原正秋

昭和59年8月25日発行 昭和59年10月5日3刷 新潮文庫数日前、私が一番最初に読んだ立原の本。「うずめび」と読ませる。生前に出した最後の作品集。 仮の宿「新潮」昭和52年5月号 吾亦紅「文学界」昭和53年1月号 埋火「季刊藝術」昭和53年冬季号 一夜の宿「文藝…

旅のなか 立原正秋

昭和56年2月28日初版発行 角川文庫文壇の状況というのは、今も昔もよくわからないが、立原正秋には、多くの敵がいたのだろう。「死者への手紙」と題して、舟橋聖一という作家への追悼文がある。 ことわっておきますが、死者を鞭打つのは私の趣味には入ってお…

美しい城 立原正秋

1974年10月25日第1刷 1981年10月1日第6刷 文春文庫立原の13冊目の本。四部構成。初出は、「春の死」(「文学界」昭和42年7月号)、「熱い日々」(「新潮」昭和42年8月号)、「城」(「文学界」昭和43年1月号)、第四部の「三月」は書き下ろし。昭和43年(196…

白い罌粟 立原正秋

昭和46年1月30日初版 昭和55年12月20日12版 角川文庫表題作品の『白い罌粟(けし)』は、1966年上半期の直木賞受賞作(同年下半期は、五木寛之の『蒼ざめた馬を見よ』)。他に、『刃物』『船の旅』『銀婚式』『船の翳』。『白い罌粟』は、街金を踏み倒して暮…

魔法 クリストファー・プリースト

訳者:古沢嘉通 2005年1月31日発行 早川書房立原正秋を続けると書きながら、クリストファー・プリーストの『魔法』である。物語は、爆弾テロに巻き込まれ、入院しているグレイのもとに、魅力的な女性、スーザンが訪れるところから始まる。が、ここは、クライ…

立原正秋を古本屋で探す

ベストセラー狙いの本ばかり置いてる駅ビル書店でも、高橋たか子が2冊もあると、いったい何を考えているのか?と思ったり、店主の趣味か?と勘ぐったり。コンピュータ関連がなくなった書店も少なくない。需要がなくなったというか、ネットで情報を得るからい…

日常・共同体・アイロニー 宮台真司・仲正昌樹

双風舎20ページくらいしか読んでない。コートのポケットに入れていたはずだが、どこかで落としたらしい。喫茶店か?

香具師の旅 田中小実昌

河出文庫 2004/7/20 初版発行泰流社から1979年に出版された『香具師の旅』は、古書店で2000円前後だったが、河出文庫で登場。改めて初出を見ると、全て1970〜71年の作品なんだなあ。解説にどんなことが書かれているのかという興味だけで購入。解説は評論家で…

特別な他人 高山勝美 

中央公論社 1996/8/25 初版発行 「いったいきみは、何が欲しいんだ」はっとするほど語気が強い。・・・多加子は、初めて中田の前に立った日を思い出す。あの時からずっと多加子が待っているもの、それは目に見えるものではなかった。中田は、多加子に体を重…

ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ 滝本竜彦

角川文庫 2004/6/25初版中央線の中吊広告で釣られた。ふーん、「内向き」のルビが「ネガティブ」なのね。で、生まれて初めてライトノベルってのを買ってしまった。昔は、ヤングアダルトといってたけど、もうヤングじゃなかったから見向きもしなかった。でも…

 色川武大・阿佐田哲也の特集 99人の友人たちによる別れのメッセージ

別冊・話の特集 1989/7/10発行久しぶりの古本。いや、昨日の「編集者の学校」も古本か。でも、絶版、品切れになってないものは、古本というかんじではない。最近、別冊文藝でも色川号があったが、全く顔ぶれが違う。懐かしい人ばかりで8割がた、もう故人では…

 編集者の学校 講談社Web現代編 

講談社 2001/10/29 第1刷 2002/2/1 第3刷発行 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062108356/qid=1087825948/sr=1-1/ref=sr_1_10_1/249-5191526-8717109500円でした。460ページ。おそらく、Webで連載したものを単行本化したもんだと思います。中身で…

報道危機 徳山善雄

集英社新書 2003/6/22 第1刷発行 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/408720197X/qid=1087396412/sr=1-4/ref=sr_1_10_4/250-9624206-0237010西宮の朝日新聞支局襲撃事件の犠牲者の同僚フォトジャーナリストが反省を含めてジャーナリズムの「べき論」…

戦後の思想空間 大澤真幸

ちくま新書 1998/7/20第1刷 2004/2/10第3刷発行 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480057668/250-9624206-0237010筑摩書房って、今は蔵前にあるんだ。台東区に出版社がある時代なのね。ペヨトル工房が浅草にあったときも驚いたけど。スーパーフラ…

声に出して読めないネット掲示板 荷宮和子

中央公論新社 中公新書ラクレ114 2003/12/10 発行http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4121501144/249-5068661-8325935この本はつまらなかった。掲示板で読んだことばかり書いてる。というか、それしか書いてない。 著者自ら「オフ」に出たほうがよか…

自由はどこまで可能か リバタリアニズム入門 森村進

講談社現代新書 2001/2/20 第1刷発行 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061495429/ref=sr_aps_b_/250-7382237-9773860リバタリアン、コミュニタリアン、ネオリベ。あと、ネオコンか。何のことやらさっぱり分からなかったので、本書を読んでみた。…

「闇の中の祝祭」の解釈で夫婦仲がこじれたようだけど、自分の好きな薔薇を嫌悪の対象にされたら、文枝さん、そりゃ怒る。ここで「あじさいの女」がいなかったら、「あれは創作だから」で納得できるだろうけど、「あじさいの女」は実在しているから引けないだろう。

ただね、産後の体調不良ってのも、影響大。体調不良なんて一言で済ませちゃって、後になって、本人はケロッとして「あの頃は大変だった」と言うんだろうけど、周囲はめちゃくちゃ振り回されるから。「あじさいの女」も文枝さんも、似たようなタイプだと思う。

淳之介の背中 吉行文枝

有限会社港の人 2004/6/16 初版第1刷発行 http://www33.ocn.ne.jp/~mnh/ 発売:新宿書房 http://www.shinjuku-shobo.co.jp/淳之介というのは、吉行淳之介のことです。吉行文枝さんは、奥さん。吉行との出会いから、彼が宮城まり子とくっついて、家を出るまで…