2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

野呂邦暢の未発表大作『解䌫の時』

昨日触れた『彷徨と回帰―野呂邦暢の文学世界』(中野章子著/平成7年5月13日/西日本新聞社発行)は、野呂邦暢の単行本未収録作品をリストアップしているのが貴重だが、活字になっていない未発表大作の存在についても言及している。それは、原爆をテーマにし…

『彷徨と回帰―野呂邦暢の文学世界』(中野章子)

「本はねころんで」さんの「2010-05-02 本日は野呂祭り3」で『彷徨と回帰―野呂邦暢の文学世界』(中野章子著/平成7年5月13日/西日本新聞社発行)を知る。また、中野さんが「朱雀の洛中日記」というブログをやっていることも知る。近所の図書館に同書があ…

野呂邦暢の『夕暮の緑の光』未収録の『小さな町にて』

『小さな町にて』(野呂邦暢)を読んだ。奥付には「文藝春秋 昭和57年5月10日第1刷 著者 野呂邦暢(著作権継承者 納所アキノ)とある。昭和55年9月に発行された『丘の火』の著作権継承者は納所長雄だった。フィリップの『小さな町にて』にインスパイアされた…

『落城記』(野呂邦暢)のカバー

単行本と文庫本のカバー。文庫本になったとき、龍造寺軍が追加されている。 単行本の笛は、兄、七郎のもの。懐剣は於梨緒のものだろう。

『落城記』(野呂邦暢)を読み終えた

先日、「読書で日ぐらし」さんの『小林信彦と野呂邦暢』というエントリーで亡くなる前の野呂が毎月500枚書いていたことを知った。『落城記』と『丘の火』を同時に書いていた頃の話だ。この2作品を同時執筆というのは、何かが乗り移ってないと無理だろうと素…

『昔日の客』(関口良雄)が復刊されるらしい

野呂邦暢の話で必ず引き合いに出される『昔日の客』(関口良雄)。夏葉社が復刊するようだ。 TLを読むと、版画を付けるのは難しいらしい。だが快挙である。この本は、あちこちで紹介されてきたが、本当に、いい話と面白い話しか載っていない。ただ、私と同じ…

『丘の火』(野呂邦暢)の主な登場人物

伊奈伸彦:東京で金融の業界紙で記者をやっていたが、結婚を機に妻の英子の実家がある伊佐市に転居。伊佐市では印刷会社の有明企画に就職するが首になる。父親はG島で戦死。菊池省一郎から省造の戦記を完成させ本にするという仕事を依頼される。 伊奈伸郎:…

イケブックロ 〜わめぞの古本雑貨市〜に行った

2010年8月8日(日)まで。豊島区民センター1階 総合展示場(下の写真)。 チラシはここ安達哲の『幸せのひこうき雲』と須賀敦子の『ヴェネツィアの宿』を購入。

野呂邦暢が好きだったというFranckを聴いてみた

中古CD屋で見かけたので買って聴いている。はたしてこのフランクかどうか、自信がないがほかにフランクはいないだろう。Wikipediaを見ると、1825年 - 1891年。 最晩年の1885年頃からヴァイオリンソナタ イ長調(同郷のヴァイオリニスト、イザイのために書い…

新宿・京王百貨店の第60回大古書市に行って来た

文庫本を2冊購入。講談社文芸文庫の『椋鳥日記』(小沼丹)と集英社文庫の『本当のような話』(吉田健一)。小沼丹、まだ読んだことがない。これが1冊目。ヨシケンは単行本を途中まで読んだが、自室内紛失のため。『丘の火』(野呂邦暢)は読了。1000枚とい…