戦後の思想空間 大澤真幸

ちくま新書 1998/7/20第1刷 2004/2/10第3刷発行
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480057668/250-9624206-0237010

筑摩書房って、今は蔵前にあるんだ。台東区に出版社がある時代なのね。ペヨトル工房が浅草にあったときも驚いたけど。スーパーフラットか(笑)。

さて、本書。講義だかレクチャーだかをまとめた本。新書って最近こういうのが多いのかね。手っ取り早くできるからね。だから、「執筆された本」と内容的にかぶったり、それを分かりやすく説明する本が多くなってるような気がする。良し悪しでいったら、私みたいな短気な人間には「良し!」なんですけど。

ただ、新書って薄いから、難しい話も簡単に済まされちゃってるような気がする。この本では「近代の超克」。田辺元和辻哲郎西田幾多郎。もっとも、そういう印象をもつのは、私がこの京都の哲学者たちに興味を覚えないからかもしれない。

逆にハイデッガーについては、なんだか分かったような気がした。あくまでも「気がした」だけなんだけど。

『声に出して読めないネット掲示板』と同じ値段とは思えない、3刷はもっともと思わせる内容でした。