2005-02-15から1日間の記事一覧

ローマを見てから、死ね

立原の描く男は、昭和一桁世代が理想としたカッコイイ男なのかもしれない。夏木マリが『パロール』というアルバムで、「ローマを見てから、死ね。」という曲を歌っているのを思い出した。 おれは見失ったのか汚れた街で 愛も夢も今はむなしく ローマは遥か遠…

白い罌粟 立原正秋

昭和46年1月30日初版 昭和55年12月20日12版 角川文庫表題作品の『白い罌粟(けし)』は、1966年上半期の直木賞受賞作(同年下半期は、五木寛之の『蒼ざめた馬を見よ』)。他に、『刃物』『船の旅』『銀婚式』『船の翳』。『白い罌粟』は、街金を踏み倒して暮…