『愛についてのデッサン―佐古啓介の旅―』(野呂邦暢)を読み終えた

出版社は角川書店。昭和54年7月25日初版発行。「野生時代」の1978年7月号から12月号に掲載したものをまとめた連作短編集だ。みすず書房から4年前に再刊されている。

アマゾンの解説にはこうある。

古本屋の若き主人、佐古啓介が、謎めいた恋や絡みあう人間模様、古本に秘められたそれぞれの「事情」を解き明かしていく。本に重なり合う若さの痛み、ひとりの青年が成熟へと至る道筋を鮮やかに描ききった、異色の青春小説。

みすず版では佐藤正午が解説を書いているが未読。

各短編ともほろ苦い。青春小説だから?

もし、野呂が生きていたら、佐古啓介を主人公にしたシリーズは続いたのだろうか。そして、どのような展開を見せたのだろうか。そんなことを思った。