2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

船山馨著『旅の手帖』(青娥書房、1976)

札幌生まれの作家、船山馨(1914〜1981)の薄い随筆集。妻の春子が後を追うように8月5日の同日夜に亡くなった、ということは新聞で目にした。八木義徳のエッセイで、船山が酷いヒロポン中毒になったが立ち直ったことも読んでいる。が、船山の文章は読んだこ…

中山義秀による岩野泡鳴感想文(「文庫」昭和18年5月号)

昭和18年5月号の「文庫」(三笠書房)で、中山義秀(1900〜1969)が岩野泡鳴(1873〜1920)について書いている。このとき、中山は初めて岩野泡鳴の「泡鳴五部作」を読んだ。中山は1900年生まれだから、昭和18年には43歳。意外と遅く読んでいる。中山は、泡鳴…